2025年5月19日、ほぼ売り切れ状態でしたが、再びイトーヨーカドーの店頭に「備蓄米」が並びました。
スーパーのコメ価格の変化
前週、今年に入って初めて値下がりしたスーパーのコメ価格が再び値上がりに転じました。
今月5日から11日に全国のスーパーで販売されたコメの5キロあたりの平均価格は、前週より54円高い4,268円でした。
前年同期比では依然として2倍の高値が続いています。
食料安全保障を実現するためには
食料自給率を向上させることは重要ですが、それだけではもう無理だということははっきりしているのではないでしょうか。異常気象が続いている現在、世界的な凶作がいつ起こるかわかりません。2か月分にも満たない備蓄量で大丈夫なのでしょうか?
コメの関税撤廃
日本の農業政策は大きな転換期を迎えています。
次期参院選では、農業政策が重要な争点の一つとなるでしょう。コメの関税撤廃は、消費者にとって利益が大きい政策ですが、一方で国内農業の保護も必要な政策です。
日本の農業も世界市場での競争力を高める必要があります。保護だけではなく競争力強化を軸に政策を見直し、関税撤廃を通じて農業を発展させることこそ、持続可能な未来への一歩ではないでしょうか。

関税撤廃の具体的なメリット
- 価格の低下:海外からの輸入品にかかる関税がなくなることで、消費者はより安価で商品を購入できるようになります。これは特にコメのような日常的な食材にとって大きなメリットです。
- 選択肢の拡大:多様な品種のコメが市場に出回ることで、消費者は好みに応じて選べる幅が広がります。例えば、日本米だけでなくベトナム米やタイ米なども手軽に手に入るようになります。
- 農業の国際競争力向上:関税の保護に頼らず、品質や価格で競争することで、日本の農業全体の競争力が強化される可能性があります。技術革新が進み、より持続可能な農業へと発展できるでしょう。
- 貿易関係の強化:ベトナムや米国などとの自由貿易が促進され、より円滑な経済交流が生まれます。これにより、他の産業にも波及効果が期待できます。
- 食料安全保障の向上:より多様な供給源からのコメが流通することで、特定地域(日本国内も含め)の不作などに左右されず、安定した食糧供給が可能になります。
日本のコメの輸入制度
課税撤廃ではなくほかにもいろいろとやり方はあるようです。
| 輸入方式 | ミニマム・アクセス(MA)枠内 | 関税 | 調整金 | 特徴 |
| 一般方式(政府調達) | はい | なし | なし | 政府が輸入し、計画的に市場へ供給。価格の安定を図る。 |
| SBS方式(売買同時入札方式) | はい | なし | 292円/kg | 輸入業者と国内の実需者がペアで入札し、柔軟な取引が可能。 |
| 枠外輸入(民間貿易) | いいえ | 341円/kg | なし | 高額な関税が課されるため、商業的な輸入はほぼ不可能。 |
ミニマム・アクセス枠内の輸入(一般方式(政府調達))
- 日本のコメ市場を保護しつつ、国際的な貿易ルールに対応するために設けられています。
SBS方式
- 市場の需給に応じた柔軟な輸入が可能ですが、調整金が発生します。
枠外輸入
- 非常に高額な関税が課されるため、商業的な輸入は難しいのが現状です。
枠外輸入(民間輸入)が増加
最近の米価格の高騰を受けて、枠外輸入(民間輸入)が増加しています。通常、枠外輸入には1キログラムあたり341円の高額な関税が課されるため、商業的な輸入は難しいとされていました。しかし、現在の国内米価格の高騰により、関税を支払っても採算が取れるケースが増えています。政府のミニマム・アクセス枠内の輸入とは異なり、民間輸入は市場の需給に応じて行われるため、今後の価格動向によってさらに増加する可能性があります。
関税撤廃にこだわることなく、ミニマム・アクセス枠の拡大やSBS方式の調整金の見直しを進める方がいいのかもしれません。